2026年8月6日木曜日

088*2026.8



10句
茅   佐藤文香

10句

10句
モーム氏の感想 花と夢 Ⅷ  高山れおな


モーム氏の感想 花と夢 Ⅷ  高山れおな

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モーム氏の感想 花と夢 Ⅷ  高山れおな

大暑なり木槿が夢を見始めて
紫陽花は崩(く)え七変化(ランタナ)は玉かかげ
七変化(ランタナ)や暗き車窓の次々過ぐ
水無月の黄のとめどなく苦瓜(ゴーヤ)咲く
俯いて赤裸のこころ鹿の子百合
陽が灼くと地に沸く紅黄草(マリーゴールド)
茂より眩しさの白さるすべり
   四月より大磯鴫立庵連句会の末席に連なる。
   八月、正式に連中に加へらる。 
蟬しぐれ歌仙の恋に染みよかし
   最初の連句会で咄嗟に号を「蒙夢」としたが、 
  じつはモームを一冊も読んでゐなかつた。 
  寝覚めが悪いので読み始めると、もう止まらない。 
要約すると(サミング・アップ)旅して書いて仏桑花 
空耳のやくざ医師笑む晩夏光

2026年8月1日土曜日

茅       佐藤文香



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茅       佐藤文香 

形代に父が書く家族の齢 
小籠包の車来ていて夏越かな 
母校湯築小なる夏のセーラー襟 
石段を登れば茅の輪縦長なり 
茅にあらず茅の輪を縛る緑の紐 
父も我も教わりながら茅の輪くぐる 
手をつかうことなく茅の輪くぐり終え 
二礼二拍手祈りのひとつは父と同じ 
夕暑し松山城は南西に 
二階の母に茅を見せて鶏を炊く


5と海  関悦史


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5と海  関悦史

ありもせぬ脚からめあひ百合の花
積乱雲海星は五腕どれも頭
昼寝して海星のやうに五体あり
夏神楽をスマホに目落とし過れるひと
かそけき町祭の幟並べたる
三伏やソースもマヨネーズも尽きし
幽体離脱するたびのうぜんかづらに会ふ
水海月ゐると気づけば五六体
   ツェラン「死のフーガ」 
値上げのフーガ値上がる黒いミルクをのむ 
夏座敷五億年後の海見ゆる