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茅 佐藤文香
形代に父が書く家族の齢
小籠包の車来ていて夏越かな
母校湯築小なる夏のセーラー襟
石段を登れば茅の輪縦長なり
茅にあらず茅の輪を縛る緑の紐
父も我も教わりながら茅の輪くぐる
手をつかうことなく茅の輪くぐり終え
二礼二拍手祈りのひとつは父と同じ
夕暑し松山城は南西に
二階の母に茅を見せて鶏を炊く
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5と海 関悦史
ありもせぬ脚からめあひ百合の花
積乱雲海星は五腕どれも頭
昼寝して海星のやうに五体あり
夏神楽をスマホに目落とし過れるひと
かそけき町祭の幟並べたる
三伏やソースもマヨネーズも尽きし
幽体離脱するたびのうぜんかづらに会ふ
水海月ゐると気づけば五六体
ツェラン「死のフーガ」
値上げのフーガ値上がる黒いミルクをのむ
夏座敷五億年後の海見ゆる