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近所および少し遠い処
花と夢 Ⅸ 高山れおな
揺れやすし真夏の夢のさるすべり
炎昼の肌みな若しさるすべり
ペンタスの白星屑の白に紛れ
路地凡(およ)そペチュニア銀座なる静寂(しじま)
風知草果たして水も打つてある
地は裂くるとも箒木や煙(けぶ)るべし
おしろいや幼な恋よりおさなくて
牛ケ淵
蓮揺れて秋日に白き腹も見す
アベリアの繁(しじ)の照葉や残暑光
芸の無い句を採る芸や秋寒し
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蕨 佐藤文香
階段にて買うチケットと送風機
君と見る裸の人の裸の顔
両脚のあいだの部品も見せてくれる
汗の手の音にならない手拍子の
風花カフカさん
風は花と同士か不可視なる岸に
明るい裸に千円札を折って渡す
劇場に窓があること夏の果
*
夕暑く小さい猪口を選ぶのだね
地味なアロハシャツを着ている脱ぎ上戸
目が裸だから目を合わせられない
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ウルトラセブン全話ウェブにて無料公開
されたるをみて詠める 関悦史
宇宙人両断されてふと黙る
万緑は夜の書斎へ這ひ入るもの
みづうみの少女めがねを盗り青野へ
メトロン星人卓袱台の先に冷蔵庫も
四次元風船全部黄色いではないか
よく濡れし戦艦大和浮いて来い
怪獣や首落とされて氷の上
大火の中でヘリウム声で勝ち誇るか
遠近法の合はぬ非地球の机に座す
長官の脳天が開き歯車冴ゆ