「京都文学レジデンシー 02」に参加している。
京都文学レジデンシーは、海外から作家を京都に呼び、3週間滞在してもらって、いい作品を書いてもらおうという企画だ。こういったレジデンス企画、世界ではわりとメジャーになってきているようだが、日本ではこれが初めてということらしい。受け入れ側の日本人作家として応募したら、ありがたいことに参加させていただけることになった。参加条件は、オープニングイベント(トーク)への登壇、クロージングイベント(リーディング)への登壇のみで、皆でどこかへ行くだとか、作品提出の義務はない。
オープニングイベントの様子⇧
テキストによるダイジェスト⇧
クロージング・イベント朗読会は10月21日(土)17:00~19:00に真謡会館にて開催される。申込不要なのでお近くの方はぜひどうぞ。→詳細
*
今回は参加者が5名ともたまたま女性ということで、全員同じ女子寮に滞在しており、朝ご飯のときに会ったり、メッセージで連絡をとりあったりして、ゆるく交流している。アルゼンチンから来たルースさんはGoogle mapに立てまくってあったピンをもとに毎日いろいろ見てまわっている。看板のイラストが面白いらしい。ベルギーから来たモードさんは、生八橋をたいそう気に入った!とのこと。オーストラリアから来たジョセフィンさんは、直島に行くにあたって飲みかけのオレンジワインを託してくれた。
日韓の翻訳者であるバンファさんはすでに飲み仲間。京都在住歌人で、今回この企画を私に紹介してくれた大森静佳さんとバンファさんとは岡山出身同士ということで仲良くなり、3人で酒蔵や二条城へ行ったり、静佳さん宅へ押しかけたりした。
「蒼空」の藤岡酒造にて
*
さて、レジデンシー期間中、とにかくいろんな人と酒が飲みたい私は、10/14,15の2日間「のんべえ大学 秋の遠足」を企画した。
1日目は伏見吟行、句会、飲み会。句会には伏見在住の俳人の中田剛さん、京都の若手俳人山口遼也さんをお招きし、のん大としては中牟田政也、浦塚未来、阿波野巧也、八上桐子、大森静佳、三田三郎、佐藤文香が参加(欠席投句;土岐友浩、選のみ;石松佳)。
これについては、のちほど発行する「Pegazine 04」にて簡単な報告を載せるので(11/11文学フリマ東京 Pegasus Books【U-42】にて販売予定)、ここでは2日目について簡単に書く。
「のんべえ大学」とは、コロナ禍においてツイッター(現X)上で自然発生した詩歌人によるゆるい遠隔的飲み集団である。が、毎夜タイムラインに集うのんべえの面々の素面時(?ときに飲んでから)の作品は素晴らしく、ただ飲んでいるだけではもったいなく感じた私は、同じくのんべえである書店員の猪股さんと共謀し、紀伊國屋書店国分寺店にて選書フェア「のんべえ大学詩歌学部」を開催した。それが5月〜6月のことだ。
今回、京都に滞在するにあたり、一部京都用に変更して京都の書店に巡回することを企画した。なぜなら「のん大」の中心メンバー5人のうち魚村晋太郎さんと大森静佳さんの2人が京都在住だから。ありがたいことに、実行委員の一人であるCAVA BOOKSの宮迫さんが繋いでくださり、京都の読書人なら誰もが訪れる恵文社一乗寺店にて開催させていただけることになった。というわけで、のん大メンバーで恵文社一乗寺店を訪れたのが、前述「秋の遠足」の2日目である。
あのおしゃれ空間にのん大が!?大丈夫なのか…?と思ったが、案外大丈夫だった。
特製のぼり(字;佐原キオ)はここでも健在。
川柳作家の八上桐子さん、歌人の土岐友浩さん、もともとのフェア共同企画者の猪股康太さん、歌人の魚村晋太郎さん、佐藤、そして無職(!)の中邨政也さん。京都文学レジデンシーの学生スタッフである山田さんと石田さんにもお越しいただいた。
そのあとは、土岐さんの提案で鴨川デルタの飛石を渡り(二名ほどすでに飲んで来ていたが、一人も落ちずに渡れた)、
大森静佳さん、浦塚未来さんも合流し、居酒屋では突発の歌会。いい散歩をしたあとのビールはうまかった。
あと2年くらいは京都にいたいが、残念ながら私の滞在日は23日まで。
残りの期間も、いいインスピレーションを得て、いい酒を飲んで帰りたい。