2020年3月15日日曜日

日記(2020.2.16~2020.3.14)  関悦史

2月16日(日)  
 山崎祐子さんの「かすみ人形」の原稿に関して、訂正箇所がまだあることに気付き再度メール。
 河原地英武句集『憂国』、浅沼璞句集『塗中録』読了。
 足腰背痛み、眠れず。
 星新一『ごたごた気流』『おかしな先祖』『声の網』再読。

 2月17日(月) 
 買い出し。
 某結社誌の創刊以来の大量の句を読み始める。
 毎栄の添削を済ませる。
 榮猿丸さんが雑誌「ムー」のことをツイートしていたのでDM。押入にバックナンバーが溜め込んであるらしい。
 寝そびれて、深夜にカレーを煮る。
 竹田米吉『職人』読了。

 2月18日(火)
 睡眠ズタズタ。起き出せず。

 2月19日(水)
  添削原稿の投函。裏に開店したドラッグストアをのぞく。
 AbemaTVで無料公開中の『まちカドまぞく』をまた見ていたら、エンディングのスタッフのなかに「中山奈々」なる名があった。

 2月20日(木) 
 プルタルコス『エジプト神イシスとオシリスの伝説について』、堀尾真紀子『フリーダ・カーロ―引き裂かれた自画像』、岡本綺堂『玉藻の前』、持田叙子・髙柳克弘編著『美しい日本語 荷風Ⅱ 人生に口づけする言葉』読了。

 2月21日(金) 
 選考に加わった賞の贈賞式が、新型コロナウイルスのため中止。
 某結社誌の句に目を通し続ける。
 左右社編集部編『お金本』、桜あげは『ある日、ぶりっ子悪役令嬢になりまして。1』、小松左京・谷甲州『日本沈没 第二部(上)』読了。

 2月22日(土) 
 春一番。
 夜、買い出し。
 来週の「土曜俳句倶楽部」の投句。
 某結社誌の句に目を通し続ける。

 2月23日(日) 
 小野村にメール。今日予定していた渋谷東急最後の大古本市行きは、私の体調不良で中止。

 2月24日(月) 
 小松左京・谷甲州『日本沈没 第二部(下)』読了。
  支払明細の類が幾つも来る。
 某結社誌の句に目を通し続ける。
 YouTubeでクラシック動画を漁る。

 2月25日(火) 
 風見くのえ『悪の女王の軌跡』全2巻、竹田光柳『川柳の手帖―まめ知識あれこれ』読了。
 ムバラク元大統領(エジプト)とヤゾフ元国防相(ソ連)の訃報。後者はソ連崩壊直前のクーデター首謀者の一人だった。当時はテレビニュースでよく見た。
 某結社誌の句に目を通し続ける。
 またYouTubeでクラシック動画を漁る。

 2月26日(水) 
 「翻車魚ウェブ」の10句を送る。
 井越芳子さんから「青山」2020年2月号と礼状。井越さんの句集『雪降る音』評を寄稿した号。
 麻生ミカリ『この結婚、秘密にさせていただきます!?~旦那さまはイケメン声優~』、遠藤周作『一・二・三!』読了。何年か前「まんがらんど」閉店のときに9割引で引き取ってきたラノベ類がまだ片付かない。
 買い出し。
 NHKカルチャー青山教室「土曜俳句倶楽部」も新型コロナウイルスのため、来月は休講になった。補講の有無等は未定。
 三島広志句集『天職』読了。

 2月27日(木) 
 共同通信社の時評、担当最終回を書く。3年間主にこの原稿料で食いつないできたので、事実上の失業である。
 古井由吉の訃報。先日の眉村卓死去に続く打撃。
 井越芳子『自註現代俳句シリーズ・12期48 井越芳子集』、遠藤周作『ヘチマくん』読了。

 2月28日(金) 
 筒井康隆『虚人たち』『霊長類 南へ』『幻想の未来』再読。
 「土曜俳句倶楽部」の資料を作る。
 ツイッターで筒井康隆長男伸介氏の訃報。私と同世代で『腹立半分日記』などにも登場していた。食道がん。
 トーマス・M・ディッシュ『人類皆殺し』読了。

 2月29日(土) 
 「土曜俳句倶楽部」出講のため青山へ。マスク着用を指示されていたが、入手出来ず。
 途中、柏、松戸、神保町の古本屋で百円本を十数点買い込む。
 三省堂は古本市開催中だった。現物を見たことがなかった眉村卓『ながいながい午睡』(三一書房、1969年)が2,000円で出てきたので飛びつく。他に古いSF等8点購入。共同通信社の連載が終わってしまい、こんな買い方がいつまで出来ることか。

 3月1日(日)
 昨日買った若桜木虔『恐怖の異次元大地震』『二つの影の挑戦』『消失人間の謎』と村上春樹『1973年のピンボール』読了。
 『消失人間の謎』は宇宙植物寄生の模様がややグロテスクで、子供の頃に読んでいたら中尾明『黒の放射線』なみのトラウマになっていたのではないか。

 3月2日(月)
 赤江瀑『ポセイドン変幻』、光瀬龍『異郷』、眉村卓『ながいながい午睡』読了。  諸連絡立て込む。

 3月3日(火)
 買い出し。
 久々に俳句の依頼来る(普段は論評が多い)。
 共同通信社の時評最終回のゲラを返す。
 五十嵐一『音楽の風土―革命は短調で訪れる』、阿刀田高『黒い箱』読了。眉村卓『出張の帰途』再読。
 阿刀田高『黒い箱』は裏表紙の内容紹介に「本格ミステリー長編」とあったが謎解きがあるわけではなく、幻想小説の隠れた名品なのではないか。

 3月4日(水)
 眉村卓『それぞれの遭遇』再読。刊行時に新刊で買ったジュブナイルだが、部数が少なかったのかアマゾンでは高値。あとがきを読み返すと作者にとっては失敗作だったらしい。
 眠気ひどく、息入らず。
 雨の中、関東電気保安協会の点検が来る。

 3月5日(木)
  全身の凝り。
 暴風。洗濯物が飛ぶ。
 安里琉太『句集 式日』読了。
 某結社誌の大量の句、一応目を通し終わる。
 西村寿行『白い鯱』、岩田政義『鑑識捜査三十五年』読了。

 3月6日(金)
 睡眠ズタズタ。猫と寝る夢。
 池澤夏樹『セーヌの川辺』のみやっと読了。
 「土曜俳句倶楽部」次回分の投句、補講日程未定のまま一応送る。
 首痛み、ロキソニンをのむ。

 3月7日(土)
 睡眠ズタズタ。
 吉本隆明『源実朝』読了。
 過疎化して久しいミクシィに「まちカドまぞく」コミュと「女子高生の無駄づかい」コミュが新設されていた。

 3月8日(日)
 佐藤文香・村越敦壮行句会のため、小雨の中を高円寺へ。2人とも当分海外に行ってしまうため催されたもの。持ち寄り5句を列車内で揃える。
 早めに着いて、高円寺の古本屋で百円本3点購入。
 ピザを摘まみつつ句会。スペースのレンタルを1時間延長して夜8時散会。二次会には出ず、村上鞆彦・礼奈夫妻及び一歳未満男児と一緒に総武線で帰る。
 秋葉原のブックオフで、感染症対策のため30分以上の立ち読みはお断りとの店内アナウンス。

 3月9日(月)
 地元の図書館も新型コロナウイルスのため、今月いっぱい臨時休館となった。  後頭部の凝りひどい。
 鑑賞原稿を書く。
 倉橋由美子『倉橋由美子の怪奇掌篇』読了。

 3月10日(火) 
 首の凝り、疲れで朦朧。
 確定申告の計算。
 「100年俳句計画」の選句選評を済ませる。
 数年前に依頼を受けたことのあるK氏からメール。紹介したい人がいるらしい。
 遠藤周作『あべこべ人間』、フランク・ハーバート『21世紀潜水艦』読了。ハーバートはなぜか何を読んでも頭に入らない。

 3月11日(水) 
 置き薬「みみず一風散」の交換が来る。今年はかゆみ止めだけ使ったので880円払う。
 近所のスーパーでトイレットペーパーの在庫が復活していた。何で新型コロナウイルスでトイレットペーパーが買い占められたのか。
 市役所で確定申告。今年は期限が伸びたと油断していたが、17日以降は申告会場が地の果のショッピングセンターだけになってしまうので、タイミングとしてはギリギリ。申告会場がやたらに遠いのは、隣村と合併してから税務署ではなく元の村境付近に移ってしまったからで、市町村合併は住民には不便になることが多い。

 3月12日(木) 
 首肩の凝り続き、朦朧。
 馴染みのない媒体からの依頼が2件来て、両方受ける。
 明日の座談会に備えて句集6冊再読。

 3月13日(金) 
 昨夜、寝た直後に能登で震度5強の大地震があったらしい。
 座談会のため飯田橋へ。
 途中、上野店の本屋で「SFマガジン」2020年3月号(眉村卓追悼特集)購入。
 会場に着く直前、柿本多映さんから短い電話。自宅で転んで骨折されたという。
 座談会は大荒れで面白かったが、どこまで誌面に残るか。
 帰途、神保町他で安い古本9点購入。疲れひどい。

 3月14日(土) 
 疲れ。
 打ち込み作業少し。 
 夕方、総理会見があったが緊急事態宣言はとりあえずなし。
 脇圭平・芦津丈夫『フルトヴェングラー』、白井祥平『呪いの遺跡ナン・マタール―失われたムー大陸の謎を解く』読了。