2022年3月16日水曜日

WordleやWorldleなど  佐藤文香

最近、毎朝食後に4つのゲームをやっている。最近やっていると言えることとしては週に2回程度のランニングと1日1回のゲームくらいなので、今日はゲームについて書く。

5つのマスにアルファベットを入れて単語を当てるゲーム。存在する単語を入れてみて、あっていると緑色、使われるアルファベットだが場所が違っていると黄色で表示される。そのヒントをもとに6回以内で単語を当てなければならない。問題は毎日1題。このあと紹介する3つのゲームもWordleの派生といえるので、みな1日1回しかできないゲームであり、毎度1回完結。私にとってはそれがいいらしい。かなり流行ったので、ちょっとやってもう飽きたという人も多いだろうが、私は1/27から始めて、まだ毎朝続けている。1ヶ月半くらいやって飽きないのだからたいしたものだ。途中から夫もやり始めたので、毎朝一緒のタイミングでやって、日によって「もうできたの?」「今日は運が良かった」などと言い合っている。一家団欒の時間である。
必勝法として、1回目と2回目でどの母音が使われるかを判断する方法があり、一時期自分のお気に入りは「AISLE」「POUND」だったが、それは少し飽きてきたし、「WATCH」のように1個しか母音の入らない単語が出てきたりするものから、そこまであてにならないと思っている。2回以内で正解するのは完全に運と言ってよく、むしろそこからの機転や粘りの方に面白さがある。子音同士の並びの法則などは発音からも思い出すことができ、そういう意味では自分もひどく苦手というわけではない。最近は、夫も自分も前の日の答えだった単語から始めて、どの経路で正解にたどり着くか比べるという遊びになってきた。夫は私より単語をたくさん知っているだけに、正解までに無駄な回数が必要になる場合がある。私は単語力がほとんどなく、語のアルファベットの組成からの推測に頼り、存在しない単語を打ち込んで弾かれまくり、すごく時間がかかる場合がある。3/15のこたえは「TEASE」、からかうという意味だそうだが、単語の意味はすぐに忘れてしまうし、勘で入れた単語はそもそも意味も知らない場合も多く、勉強になっているとは言えない。

Wordleの日本語版。4つのマスに平仮名を入れて単語を当てるゲーム。12回以内で当てなければならない。Wordleもだが、当然同じ仮名(アルファベット)を複数回使う場合もあり、さらに日本語の場合オノマトペや外来語も回答可能性に含まれているため、かなり難しい日も多い。6回目までに1文字も開かない、なんていうこともある。
2文字目や4文字目に「い」「う」「ん」などを入れてみると漢語かどうかの可能性を探れる、また、最後に「る」だと動詞の終止形だよな、というように、文字の場所で品詞を推測することができるのだが、一方で、それまでに使っていない文字だけを使うことで効率的に選択肢を狭めていきたいと考えると、はやいうちに「い」や「ん」などの文字を使ってしまうことで、残りの仮名だけでは単語を組み立てにくくなるため、結果的に一度使った文字をもう一度使わざるを得なくなる場合もあり、判断が難しい。最近は、最初の数語は適当に気分で入れることにしている。濁音や半濁音、音引きや促音が入るとさらに難しくなる。3/15の正解は「ぺこぺこ」で、これは夫も私も当たらなかった。イ段は残りがちで、今日入れてみて弾かれた単語としては「篳篥(ひちりき)」。「秘密裏(ひみつり)」はあった。固有名詞は想定されていないようで「赤坂(あかさか)」などは含まれない。日本語好きとしてはわりと楽しめるゲームだと思う。

かたちとしてはWordleのマネではあるがだいぶ違う。国のかたちのシルエットを見て、どの国か当てるゲーム。国名を入れると、正解の国からどれだけどの方向に離れているかが表示され、6回以内で正解しなければならない。夫は地図を見ずにがんばっているが、私は世界地理がまったくダメなので、ほぼ毎日Google mapを見てやっている。ブラジルや日本などのように一発で正解できる国がある一方、「○○領××島」みたいな答えの場合があり、その島が小さかったりすると、かなり拡大しないとGoogle mapで表示されず、地図を見ているのに正解できないということもある。とはいえ多くは、国境や海岸線などから地域を推測し、そのなかでどの国か探していくので、その地域の国名を少しずつは目にすることになり、数分とはいえ少し勉強になっているといえる。3/15のこたえはTAJIKISTAN。神奈川県が小鳥を捕まえたようなかたちだった。

これは少し遅れてやり始めた。麻雀の牌を並べて上がり手を当てるゲーム。Wordleと似ていて、場所が合っていれば青、使う牌だが場所が違うとオレンジで表示され、6回以内で当てなければならない。私は麻雀はほとんどやったことがなく、小さい頃ドラえもんの「ドンジャラ」(子供版麻雀のようなゲーム)をしていた程度なので、並べても「役がありません」と表示されることも多く、役や並べ方を学ぶためにやっているという、かなり特殊なタイプのプレイヤーである。一番右に、最後この牌で上がったという1つが分かれているという点で、単に左から順に配列するだけでないところが妙味か。このゲームについては私はいつも1回目定石を用意していて、基本的にこれで始めれば普通は5回くらいで終わると思う。4つのゲームのなかでは一番難易度が低い。

どのゲームも終了した時点で、文字を入れたマスの色の軌跡のみが表示されたものをSNSでシェアできるようになっており、たとえば一文字ずつ正解していって階段状に緑が並ぶ図柄が楽しかったりもするので、単純な頭良い競争にはならず、ゲームをしている者同士の連帯は生むという点、よくできていると思う(しかしあまり毎日それでツイート数を費やすのもどうかと思い、私はWordle以外の3つは鍵アカウントに結果をツイートしている)。

以上、別にみなさんにおすすめしたいというわけではない。