2021年2月1日月曜日

三千里       高山れおな



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 三千里       高山れおな 

椋鳥の火のこゑ冬の日を落とす 
深閑と夫婦がきそふ木の葉髪 
或る恋は飽かず鯉見て暮早き 
音も無く跳んで散りしは狐火か 
地下駅に光る寒紅眼にのこる 
  一月二十日は高橋龍翁忌日。本年は三回忌なり。五句。
マスクして魔・酢・句の人の忌と思ふ 
血しぶきも駄洒落しぶきも氷点下 
冬草の東国地誌のまあだだよ 
友だちはだいたい死んで星冴ゆる 
赤絨毯を三千里行けば逢へるだらう